漢字の教え方

漢字は日本で生活するならば、

覚えなければ不便になってしまうほど、

私たちの暮らしの中で大切な文字でございます。

しかし、漢字にいつも触れている私たち日本人の中でさえ、

漢字を中々覚えられない方もいらっしゃいます。

本記事では、漢字を覚えにくい理由について考え、

漢字が覚えられない生徒たちに対して

私が試している学習法を紹介して参ります。

漢字が覚えられない理由

漢字の形は覚えられている場合

漢字の意味を覚えていない

漢字は丁寧に、正しく書くことができるのですが、

漢字の読み方を覚えていないために、

考えていることを漢字に変換できず、

簡単な漢字でさえ平仮名で書いてしまう生徒(以下Aさん)がいます。

Aさんは絵を描くことが好きで、

見て覚えることは非常に得意なのですが…

漢字の一つ一つの字の意味を覚えているか訊ねると、

全く覚えていないと言っていたので、

ただ「丸覚えしている」と思われます。

Aさんに対しては、

漢字の覚え方」「楽しい漢字の教え方」で紹介したように、

漢字の部首や各パーツの成り立ちを教えることで、

漢字の部首・各パーツから漢字の意味を

推測できることを目指しております。

(Aさんにはこの教え方が合ったようで、大変楽しんでおります)

音韻意識が弱い

同じように漢字の形は覚えられるものの、

音韻意識が弱いために、

漢字と音が結びつかず、

漢字が読めない生徒も存在します。

音韻意識が弱いため、漢字が表す音がわからないため、

例えば「山崎」は読めても、

「山」が「ヤマ」、「崎」が「サキ」

という音を表していることがわからず、

「崎山」を「ヤマサキ」と読んだり、

全く読めなかったりしてしまいます。

こちらについては、有効な学習法を見つけていませんが、

音韻意識が弱いと言う点では、

発達性ディスレクシアと同じ特徴を示しているため、

英単語の学習法」で紹介したフォニックスが、

手がかりになるのではないかと考えております。

漢字の形が覚えられない場合

漢字の形が覚えられない

私たちが漢字を覚えるときは一般的に、

視覚から得た情報を元に記憶します。

ところが、視覚から得た情報を処理することが不得意であると、

何度となく見た漢字を頭の中に記憶することができません。

正確に言えば、「見たことはある」とは思うものの、

それを頭の中で画像として再生することができないようです。

そのため、漢字を書くことができず、

書けたとしても点をつけわすれていたり、

線の数が多くなったりしてしまい、

たくさん書かせても、殆ど効果はでません

このタイプの場合は、

聴覚から得た情報を処理することが得意な傾向があるため、

漢字のパーツを唱えさせると、覚えられるようです。

例えば「擦」であれば、「手編にウ冠を書いて、祭り」

といった案配です。

それから、平仮名であれば読むことができるのであれば、

道村式漢字カード」がおすすめです。

常用漢字全てのカードが用意され、唱え方が記されています。

他にも、聴覚から得た情報を処理することが得意という特性を活かして、

『リズムでおぼえる漢字学習』のように、

CDを聴いて覚えるという方法もございます。

中学生である私の生徒(Bさん)はこの本で学習しており、

「これなら覚えられる」「漢字はばっちり」と発言しておりました。

Bさんにとっては、この学習法が大変有効であったようです。

まとめ

漢字が苦手な子の特徴として、本記事では、

1.漢字の字の意味を知らない

2.音韻意識が弱い

3.漢字の形が覚えられない

というケースについて、触れました。

漢字の字の意味を知らない場合については、

絵が得意・絵を見ること好きというような、

見て覚えることが得意であれば、

漢字のパーツの意味や成り立ちについて説明すると、

効果的であると紹介致しました。

音韻意識が弱いために、漢字の読み方が覚えられない場合は、

現在学習法を模索中でございますが、

恐らくフォニックスが解決の手がかりになると考えられます。

漢字の形が覚えられない場合は、

聴覚から得た情報を処理することが得意である傾向があるため、

漢字のパーツを唱たり、漢字の音読CDを聴いたりする学習法が、

効果的であると紹介致しました。


日本語の中の多くの言葉は、

漢字を通して意味が推測できるものであり、

字義を知っている漢字の量が多い程、

語彙の量が指数関数的に増加します。

語彙の量を増やすことで表現の幅が広がり、

コミュニケーション能力が向上するため、

より豊かな生活を送ることができるようになります。

そのうえ、理解力も増すため、努力次第で

自身の能力を高いものにすることができるようになります。

しかし、漢字を中々覚えられない場合は、

語彙が少なくなってしまいがちであり、

社会を生き抜くうえで、

非常に厳しい戦いを強いられることになります。

そのため、漢字が覚えられない方々に対して、

何かお力になれれば、と思い、

この記事をしたためさせて頂きました。

まだまだ経験が浅く、中身が薄いので、

今後新たに学習法が見つかれば、

都度更新して参ります。

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