自閉症の子を担当することになりまして…

約2か月前…

とある業者さんに、学習面で遅れも見られる自閉症の子を紹介されました。

(小学5年の男の子です)

自閉症の子と触れ合ったことがほとんどないので、

力不足だと申し上げたのですが、

他に適当な人がいないらしく、結局引き受けることになりました。

(結構いい加減なものです…)

 

初めに訪れた時は

自分のことを知ってほしかったのでしょうか、

ひたすらお喋りを聞いておりました。

 

「先生!顔面センターってなんですか?」

「えっと、(前田敦子のことか…)」

「先生!顔面センターはよくないですよね」

「(答える時間すらもらえない…)」

 

と、こんな状態で落ち着きがなく、

勉強どころではございませんでした。

 

ところが一時間くらいしゃべり続けると、

今度は彼がこちらの話を聞こうとし始めました。

集中した時間はわずか5分でしたが、

しっかり勉強をしている姿に、

お母様が大変驚いていらっしゃいました。

 

それからは回を重ねるごとに

勉強に集中する時間が長くなり、

先日ついに授業時間である90分間ずっと

勉強に集中できるようになったのです!

 

お母様のお話では、

「勉強そのものが楽しいと感じる」

そうで、自信や意欲に満ち溢れています。

 

しかし、なぜ勉強が楽しいと感じるようになったのでしょうか…?

教育学についてはド素人の私が分析するところ、

 

1.彼を特別扱いするのではなく、一人の人間として受け入れようとした

 (お喋りをひたすら聞いていた下りです)

2.受け入れようとしていることを感じ取り、彼が信頼しようとした

   (こちらの話を聞いて、5分間集中したところ)

3.話を聞いて勉強に取り組むと、私やお母様に褒められた

 (教える時は否定的な言葉を使わないことがコツです)

4.勉強を通して自分の成長を感じられるようになった

5.成長するから楽しくなった

 

こういった感じなのではないでしょうか。

 

それにしても、子どもたちの成長には驚かされるものばかりです。

学力的に自信がないから専願にする~と言っていた受験生が

自分の進路を考えて工業系の公立高校を目指すようになったり、

自宅で集中できずにフラフラしていた受験生が

机に座って勉強に取り組むようになったり、

文章を読むことすら危うかった子が

スラスラ読めるようになったり…

 

思いもしないスピードで成長を始めることが多々あるので、

「きっとこの子には素晴らしい才能があるはずだ」

と期待していこうと思います。

(ピグマリオン効果ってやつでしたっけ?)

 

それで、結論ですが…

以上の分析から、個人的に教える時に最も大切なことは

相手を受容すること

なのではないかと考えております。

 

相手を受容することで、

相手もこちらの話を聞こうとしますし、

相手の立場になって想像しようとすることで、

・学習面においてどこでつまずいているのか

・どのような教え方だとわかりやすいのか

・どのような言葉をかけると喜ぶのか

といったことが少しずつ見えてきますからね。

 

あくまで個人的な見解であって、

これが正解とは断言できませんが、

少なくとも私自身はこれが正解だと感じているので、

今以上に相手を受容できるように

精進してまいります。

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