家庭学習をしたくない2つの理由と対策

学校でも家庭でもよく子どもに対して学習の重要性を説き、
学習習慣をつけさせようとします。
宿題はその一環であり、学校の先生は忙しい業務であるにも関わらず、
子どもの力を伸ばそうと自らの仕事を増やしているのです。

こうした努力のお蔭で、
多くの子どもたちは差はあれ、学習習慣がついております。

ところが、成績不振者の多くは、
この宿題を「作業」として取り組んでおり、
さらに宿題以外の学習を全く行うことがありません。

そのため、家庭では「勉強をするように」と諭すのですが、
多くの場合は聞き入れるどころか、反発されてしまいます。

今回は、なぜ彼らは家庭学習を拒むのか、
そしてどのような対策を講じればよいのか、
ということについて伝えて参りたいと思います。

なぜ家庭学習をしたくないのか

内容を理解できない

文章が読みにくいケース

日本に限らず、世界中の国々で行われる教育では、
「文字」が利用されています。
教科書やプリント類、板書においてまで文字が利用されており、
文字やそれを連ねた文章が表す意味を理解することで、
初めて家庭での学習を行えるのです。

ところが、誰しも文章が読める能力を獲得できるかと言えば、
決してそうではございません。
近年話題になっているディスレクシアという障害を持つ子、
障害とまではいかないが、文章をゆっくりと、
おぼつかない様子でしか読めない子も一定数存在し、
文章を読めない、あるいは読みにくいために、
教科書やプリント類、板書その他で書かれた内容を理解できず、
学習を放棄してしまうようになってしまう
のです。

もう、読むだけで疲れてしまって、内容が全く入ってこないのです…

このようなケースであれば、

というように、
文章を読みやすくする、
あるいは読まなくとも学習できるようにする工夫をする
と良いでしょう。

抽象的なことが理解できないケース

こちらが圧倒的に多いのではないでしょうか。
と申しますのも、抽象的なこと(目に見えないこと)が
理解できないというのも幅広く、
「10円が2枚でいくらになるかと言われてもわからない」
という初歩的なことでつまずく子から、
「なぜ積分をすると面積が求められるようになるのか」
という一般的な大人でも答えにくいことで悩む子までいるのです。

ですが、どちらも行きつく先は同じで、
教科書を一生懸命に読んでも、
演習を繰り返しても全く理解できなければ、
学習そのものに意義を感じなくなるため、
学習を放棄してしまいます。

特にこのケースでは理系科目でつまずいていることが多く、
算数、数学、物理、化学などといった、
目に見えない事象について学習することの大変さを物語っています。

このようなケースであれば、

というように、想像しやすくする工夫をすると良いでしょう。
「絵にして視覚的に捉える」ということについては、
算数・数学の考え方や教え方にて、具体的な方法を紹介しているので、
ご参考にされたら、と思います。

向き合い方

個々の能力はそれぞれ異なります。
外見、運動能力、そして学習能力も、
人それぞれ異なるのです。

そして、学校での生活を通して、
そうした能力の違い、特に自分の能力不足に対する劣等感を
嫌というほど感じるようになります。

そこで、努力を試みるのですが、
思うように能力が向上せず、
自分の限界を悟ってしまうようになるのです。

そんな状態にある時に、
「努力しないからできないのだ」
と責められてしまうと、
自我を保つために感情的に反発するようになります。

なので、私は個人的に
「できないことを努力不足と非難する」のではなく、
「できないことを受け入れる」という考え方が大切なのではないか、
と考えております。

私たちは感情を持っているので、
わかっていても中々実践できない部分はございますが、
少しでも「受け入れる」ということを意識することで、
相手にも伝わり、少しずつ、
学習意欲を取り戻すようになっているように感じております。

 

まとめ

学習をしないことについて、
「怠けている」と短絡的に捉えるのではなく、
「やりたくない原因がある」という視点から、
私の考えをご紹介させて頂きました。

家庭教師という職業柄、
支援を行うという方向で対策をご紹介いたしましたが、
発達障害を伴う場合など、支援が容易ではない場合もございます

なので、支援する側も無理をなさらず、
お互いストレスを感じない程度に、
支援を行うことがベストだと思います。

以上、長々とお付き合いいただき、ありがとうございました^^

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