数学の学習にてー
「y=2x+3という関数について、x=0だとyはどんな数になる?」
「3です」
「なら、x=1の時は?」
「4です」
「えっと…どうして4になるの?」
「1+3で…(自信なさげ)」
こんなやり取りがございました。
今まで、様々な場面で何度となく見てきた光景で、
「ああ、理屈がわかっていないんだな。説明しなきゃ」
と思って、粘り強く理屈を教えておりました。
ところが今回はふと、
「xがくっついているところ全体を置き換えると思っているのではないか」
ということに気づき、生徒に確認をすると、どうもその通りだったようでした。
つまり、こういうことです。
2xが2×xということは認識していても、
「xに1を入れる」
と教わっても、言葉に対して独特な解釈をしてしまうため、
「2x全体を1にすればよいのだろう」
と思ってしまうようです。
前回の記事、「たて×横って、文字同士の掛け算なんかできませんよ!!」と同じように、
ふつう「わかるだろう」というところも、しっかりと伝えないといけないようです。
同じ言葉でも、お互いに同じ意味を共有できるとは限らないため、
言葉での説明だけでは伝わらない、あるいは異なった解釈をされるがために、
こういった問題が発生するのでしょうね…
言葉だけでは認識がズレがちなので、
まず図や絵を用いて考え方をなるべく共有できるようにし、
そのうえで手本を見せるようにしたところ、
しっくりと理解できた様子でございました。
数学では数式から、その式の表す意味を解釈することが求められますが、
「言葉への解釈でさえ独特な彼らに対して、
数式に対しても同じことを求めることは大変なのだ」
ということも気づくことができました。
ただ、解釈は独特ですが、決して「理解出来るだけの力がない」訳ではないので、
教え方の工夫次第でまだまだ伸びしろはあるのかな、とは感じております。
それから、自信なく答えることについて気づいたこと…
自信のなさは、「相手が言っていることがよくわからない」
「自分なりに解釈した内容と、相手が伝えたい内容が異なるのではないか」
という不安から出てきているのではないか、と感じました。
私は誤った解釈をされるたびに、「それは違うよ」と言ってしまっていたため、
知らず知らずのうちに自信を奪っていたのかもしれません…反省…
なるべく誤った解釈をされないように、工夫していきたいと思います。
コメントを残す