「今日は家庭教師の日だ」
私がご家庭に参る日はいつも、こうして学校や家で話して回る子がいるそうな。
親御さんに伺うと、楽しみだから話したくてウズウズしているそうで。
生徒に気に入られていることは、本当にうれしいものでございます。
家庭教師として働いている私ですが、
一般的に想像される「成績を上げるプロ」とは程遠く、
特別支援教育を実践している感じになっております。
教え方についても、一般的なやり方では伝わらないことが多いので、
いつも一人一人に合わせて工夫しております。
例えば平均算、一般的には
「全てのものを一度足し合わせて、それを等分する」
といった考え方を、繰り返し行う計算を通してなんとなく身に着けていくのですが、
数式が表す意味をつかめない子の場合、
何度繰り返しても平均の概念を殆どつかむことができず、
意味の分からない操作を闇雲に暗記するだけになってしまいます。
(そしていつの間にか完全に忘れてしまうのです…)
個人的に、掛け算の意味を理解できない子は注意が必要だと感じております。
2×10を「にくじゅうはち!」と答えてしまう子とか…
2が10個あるから2+2+2+2+2+2+2+2+2+2=20なのですが、
とりあえず九九に当てはめて答えることしかできない子は、
恐らく数式の意味を理解することに困難を感じているので、支援が必要だと思います。
さて、話を戻して…
平均は漢字の通り、「平らに均す」という意味となります。
なので、下の絵のように
「でこぼこしたグラウンドをトンボで均す」イメージを持ってもらいます。
「月曜日に6冊、火曜日に?冊、水曜日に7冊、木曜日に0冊、金曜日に8冊の本を借りました。5日平均で5冊借りたとすると、火曜日は何冊借りたことになりますか」
といった意味の問題だったと思います。
「平らに均す」イメージをつかみやすくするために、
①棒グラフをすき間なく並べる
②方眼紙を用いて正確に描く
③平均がどのような意味であるかを示すために、均した後の棒グラフの高さが全て5になることを示す
ということに気を付けました。
このようにすれば、どのような操作が必要であるかは絵を見て理解できるようなので、
生徒が独力で足し算して、引き算して…正解を導くことができていました!
数学は抽象的な概念を扱う学問であるため、
中々「絵を用いて伝える」ということが難しいのですが、
イメージを掴まさせさえすれば、
どのような操作が必要であるかを考えて行うことができるので、
能力を伸ばしやすい教科であるかもしれませんね。
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