この内容を身につけさせるために試行錯誤を繰り返してきましたが、何とか生徒に対して、やり方を身につけさせる方法がわかり、一段落ついたところでございます。
「数学が苦手」と思うきっかけになってしまいがちな正負の数の足し算・引き算ですが、
- どのような場合に絶対値を足すのか
- どのような場合に絶対値を引くのか
- どのような場合に符号が+になるのか
- どのような場合に符号が-になるのか
このことが掴みにくいことが、習得できない原因であるようでした。
それで、図示して絵で覚えさせようとしたり、唱えさせて音で覚えさせようとしたりしましたが、いずれもうまくいきませんでした。
あるとき、正負の数の足し算・引き算について、特に苦手としていた生徒が笑いながら、「右と左の区別がつかない」という話をしてくれました。
それは、単なる「談笑」の「話題」でしかなかったのですが、
この話が、正負の数の足し算・引き算を習得するカギとなりました。
実は、以前教えていた、正負の数の足し算・引き算が習得が遅かった生徒も、
左右の区別がつかないという話を聞いていました。
ということは、左右の区別がつかないことと、正負の数の足し算・引き算ができないことは、少なからず関係があるのではないか、と推測することができました。
では、どうすれば良いか…
我々はたいてい、左右の区別がつかない小さな子に対して、右手は「お箸を持つ方」、左手は「お椀を持つ方」と教えます。
「右はこっち、左はあっち」なんて言われても、覚えられるわけが無いので、他の情報を組み込んで、区別が付けられるようにしているのです。
それと同じように、符号が同じなら足し算を、符号が異なるなら引き算を行うと明確に判別できるように、「符号が同じなら足し算でなければいけない」「符号が異なるなら引き算でなければいけない」とわかるような情報を組み込めばいいわけです。
そこで、私は語呂合わせを作ることにしました。
・おならは出す(→同じは足す)
・血がうわ引く(→違うは引く)
例えば(–3)+(–2)では、()内の符号が同じ-なので、「おならは出す(同じは足す)」で、絶対値を足します。(-5)
(–5)+(+3)では、()内の符号が異なるので、「血がうわ引く(違うは引く)」絶対値を引きます。(-2)
生徒が女性の場合、おならなんて下品なことを言いにくいので、この辺りは慎重にならなければいけませんが、幸い私の生徒たちの場合は好評で(私のキャラクターもあるのでしょうが)、無事、正負の数の足し算・引き算ができるようになりました。
…本当に良かったです!
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