一年以上指導し続けているにも関わらず、成績が伸びなかった女子生徒がいます。家庭での学習を行っているから、ということもありますが、教えども教えども、その内容をきれいさっぱり忘れてしまう訳です。
絵を用いて説明したこともございましたが、絵自体は覚えているものの、肝心の中身については全く覚えておらず…生徒はもちろんですが、指導する私も「なにがいけないのか」と悩み苦しみました。
文章だけでは伝わりにくいので、写真で具体例を挙げておきましょう。
因数分解が苦手だったので…
x²=x×x、3x=3×x、2x=2×x、6=2×3であることを利用し、面積図として表現しました。指導した当日はほかの問題においても、生徒が面積図を描いて因数分解することができていました。
ところが翌週生徒に同じ問題を解かせると、左の図のように面積図は描くことができるのですが、どのように当てはめればよいか、きれいさっぱり忘れていました。(今考えると…長方形の面積「縦×横」と結びついてなかったのかも…)
このような状態でございまして、その場ではできるにも関わらず、翌週になると教えた内容を覚えることができないことに、生徒・私共に苦しんでおりました。
「なぜ覚えられないのか」
「どのように教えればわかるのか」
教育関係の書籍を漁ったり、インターネットで調べたりしながら、どのようにすればよいか考え続けていました。
それから数か月、様々な生徒を指導していく中で、前回の内容を覚えていない生徒たちについて観察したところ、「指導した内容について理解できていない」ことに気付きました。厳密にいえば、私が教えた内容と、生徒が理解した内容とに、ギャップがあるわけです。
そこで、そのギャップを埋める為に、私が説明した内容について、生徒にまた説明を求めることにしました。具体的に言うと、例えば先の例で
生徒が一辺xの正方形の中にx²を書き入れた際に、
「なぜその操作が必要なの?」
と訊ねるわけです。
ここできちんと説明できれば理解できていると判断できますし、生徒が誤解している場合は訂正することができるわけです。このようにすることで、私が見ている生徒の理解力が全体的に増し、応用力もついてきているように感じています。
初めに登場した生徒も例外ではなく、主に指導した教科である数学で30点以上点数を上げることができました。
このようにして成績を上げることはできましたが…この方法では生徒に非常に考えさせてしまうため、疲労が溜まりやすいらしく、慣れるまでは大変なようですねぇ…特に女子は雑談を適度に挟む必要があるかな…
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