授業中ボーっとしてしまうことは悪いこと?集中が続かない子への教え方〜ADHD(発達障害)の子にも教えています〜

難しい内容は集中が切れやすい。もともと集中力がない子もいるが、不真面目だと思われてしまいがち
難しい内容は集中が切れやすい。もともと集中力がない子もいるが、不真面目だと思われてしまいがち

授業中、ボーっとしてしまう経験はありますか?
私も高校の授業中、内容を理解できずにボーっとしてしまうことがありました^^;
難しい内容だと、どうしても頭に入りにくくて、ぼーっとしてしまうのですよね。

さて、そうは言っても、いつもボーっとするのは困りもの。
周りから不真面目だ、怠けていると思われてしまうのです。
しかし、果たして本当に不真面目なのでしょうか?
怠けているだけなのでしょうか?

ちょっとだけ、掘り下げていきたいと思います!

ボーっとしてしまう理由

内容が難しすぎる

例えば、こちらをご覧ください。

(微分形のマクスウェル-ガウスの式: D-H対応

ここで、ρ は、電荷密度(単位は C/m3)。D は電束密度(単位は C/m2)で、「線形な物質中」では D = εE の関係がある(E は電場の強度、ε は誘電率)。電場が非常に強くない限り、どんな物質も「線形」なものとして扱うことができる。上の式は、電束は電荷の存在するところで発生・消滅し、それ以外のところでは保存されることを意味している。真空の誘電率は ε0 と書かれ、次の式で表される。

(微分形のマクスウェル-ガウスの式: E-B対応

(以上、Wikipedia『マクスウェルの方程式』より)

さて、マクスウェルの方程式についてご理解いただけましたでしょうか?
え、読み飛ばしちゃいましたか?あ、そうですよね〜
私ももちろん、読み飛ばしました!
理由は「難しそう」「面倒そう」そんなところでしょうか。

勉強している子にとっても、例えば読解問題がマクスウェルの方程式に見えたり、
割合の問題がマクスウェルの方程式に見えたりしているわけなのです。
大人から見ると簡単に見えても、子どもにとっては難しいこと、たくさんあるのです。

しかし、私たちのように読み飛ばせる大人と違って、
子どもは大人から「覚えなさい」と言われるため、
頑張って理解しようとするのですね。
(大人でも、頑張って勉強しないといけない場面はありますが)

ですが、内容が難しすぎると、ボーっとしてしましますよね!
難しい内容を理解するためには、非常にエネルギーが必要となります。
だから理解しようとしても、
脳が疲れちゃって、途中で集中が切れちゃうのですね。

そのうえ集中が切れてしまう=脳が疲れていると、
勉強しても頭に入りません
無理は禁物、休むことも大事ということですね。
ガリ勉をしても成績が伸びない理由は、ここにあると思います。

そもそも集中する時間が短い

集中する時間についてですが、残念ながら人によって変わってしまいます。
努力、根性で克服するにも、残念ながら限界があります

例えば中学1年のA君は50分授業を、手遊びすることなく聞けても、
中学3年のB君は開始早々1分でおしゃべりを始める、
そんな光景はよくあるのではないでしょうか。

最近よく耳にするようになった発達障害の一つのADHD、
本人の努力ではどうにもできないほど、集中が続かない子もいるわけですね。

「怠けるな!」と人格否定するのではなく、
「本人なりに頑張っているんだ」と認めること、
たとえADHDではないにしても、集中力には個人差があるもんだ、
教える側はそれを受け入れたうえで、向き合っていく必要があります!

どうやって教えるか、教え方について

内容を易しめに

ただでさえ集中が切れやすい子は、内容を難しくすると、
1問も解かずに考えることを諦めてしまう
そんなことも起こっちゃいます。

内容を易しめに、できればすぐに答えを出せるような問題(計算問題や一問一答など)を、
たくさん取り組ませましょう!

あまり考えさせない

集中が続かない子は、思考することが嫌いな傾向があるように感じます。
アクションゲームが好きで、将棋囲碁のような頭脳ゲームは苦手な感じなのです。
(関連記事:脳の造りによって、好みのゲームが分かれるのでは…?)

なので単純な問題、すぐに答えがわかる問題を取り組ませることが効果的です。
初めての問題ならば、考えさせずに解き方を見せて、
複雑な問題ならば分割して解かせる、
ヒントを設けて手助けをする、
そのような工夫をすることが大切です。
(【数学が苦手な子・発達障害の子向け】中学3年の二次関数の解き方を覚えるコツを解説します!教え方の参考にも!にて、二次関数を例に易しく解けるような教え方をしています。ご参考になれば幸いです)

ペースを合わせる

それでもやはり、集中が切れてしまうでしょう。
生徒の様子を見ながら、休憩を挟むことを考えましょう。

生徒が手を動かさずおしゃべりを始めたら、疲れているサインです。
時計と睨めっこしつつ、脳を休ませるためにおしゃべりに付き合うのも、大切です。
とりあえず一通り聞いて、話が一通り終わったら再開しましょう!
(一通り話さないと、話したい内容が頭の中でぐるぐる回って集中できなくなるので、スッキリするまで話を聞いた方がいいと思います!)あまりペースを合わせすぎることも考え物ですが、ペースを合わせることは大切です

イラストのように、あまりペースを合わせすぎるのも考え物ではありますが…^^;

あとがき

集中力は個人差とはいえ、教える側からすると相手に合わせることは大変です。
伝えたいことを中々伝えられないのも、中々のストレスになります…
(学校の先生、特に公立小中学校の先生には頭が下がります)

私自身、聖人君子でも何でもないので、
振り回されてイライラしちゃうこともしばしばあります^^;

ですが、集中が続かない子を集中させることは、とても難しいことです。
なので、生徒のペースに合わせて教えるしかありません。
教え方が上手い・下手ということの中には、
こうした相手を観察する力・相手に合わせる力といった人間力も含まれるのかな、と個人的には考えています。

うーん、そう考えると若僧の僕にはまだまだ修行が足りないですね^^;
子育てをしてきている生徒の保護者様の足元にも及ばないと、毎回痛感しています。
そんな若僧ですが、これからも生徒たちを成長させるために精進していきたいと思いますので、よろしくお願いします!

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