進路が無事に決まり、既に卒業しているのですが、
今年度いっぱいは見てほしいということで、
引き続き指導しております。
それで、高校から課された宿題を一緒に取り組んでいるのですが、
平方根のところですっかり混乱してしまっていたので、
改めて平方根について学習することにしました。
「言葉がわかりにくい子への説明の仕方」で紹介した通り、
√というものは言葉では理屈が理解しにくい部分もあるため、
以下のように説明してみました。
①そもそも面積とは、マス(1cm²)が何個分なのか、を表している
②だから長方形は縦×横になる
③三角形はマスが2つしかないが、欠けているマス同士をくっつけることで、マスが4つになる。
これは長方形を半分にしたものと同じなので、縦×横÷2をする
という面積の公式について説明したうえで
④欠けている部分同士は足していいので、マスが何個になるか、下の3つの正方形について調べる
⑤それぞれの一辺の長さを確認する
といった手順を踏ませました。
(少しくどいのですが、欠けている部分同士は足していいと言わないと、完全なマスの状態になっている部分しか数えないので、具体的な操作方法を伝えることが必要なのです…)
それで、手順④で
各正方形の面積が左側から4cm²、2cm²、5cm²ということを確認し、
手順⑤で
一辺の長さが左側から2cm、1.4cm、2.2cmであることを確認しました。
ここで、彼が
「んんっ・・・!?????????」
といった驚きの表情を…
面積が2cm²の正方形について、一辺の長さが1.4cmとなることに衝撃を覚えたようです。
試しに1.4×1.4を計算してもらうと、1.96、
2に近いけど2ではない!
ということで、実際の長さは1.4より細かく、
書き表すことが大変であるため、
√というものを使う、ということで決着しました笑
文章や口頭では伝わりにくい部分がたくさんあり、
また彼も言葉に対する理解が苦手であるため、
こうして実際に手を動かして体験した方がよく頭に残るようで…
ことあるごとに√2について尋ねてみると、「1.4」と答えるようになりました。
(彼はルートの定義を説明することはできないのですが、
なんとなくこんなものだ、ということがわかれば上出来だと思っております。)
それで、√の二乗は√を外す、ということは理解できましたが、
√の足し算はまだまだ怪しいです。
2√3 + 1 + √3 −3
では、
6 −3 = 3(+を×と見間違えてる?)
とか
3√3 − 2 = √3 (3と√3を分解し、3-2=1としたうえで、改めて√3 にくっつけている?)
とかしてしまい、
彼の中でルートの定義が曖昧なのか、
計算しているうちに記号を誤認しているのか、
√2が1.4…と続く無理数であることは知っていても、
足し算の場合はどのような操作を行えばいいのかわからないのか、
色々な要因が考えられますが…
少なくとも√2がどんな数なのかわかっただけでも、
大きな進歩なのかな、と感じております!
コメントを残す