中学生から始まる数学では
式の変形によって解を導いたり、
導かれた数式から物事を証明したり、
文章題に適用して数値を求めたりと、
算数よりずっと抽象的な物事を扱うことになります。
ところが数概念がつかめない子にとっては、
数や式が表している意味を把握しづらいため、
簡単な方程式を解く場合でさえ、
「数式の変形を何のために行うのか」
「どのように行えばよいのか」
全く理解できない状態に陥ってしまいます。
そこで徹底的に繰り返させてやり方を身に着けるー
という手法も良いかもしれませんが、
ここは「楽しく」理解できるように、
またもや絵を用いて説明することにします。
つまずき支援ポイント
xが何を表しているのかがわからない
中学生に上がっていきなり「x」という文字が現れて、
面喰ってしまうのも無理はありません。
と、いうことでこれも考えやすくするために、
こんな絵を描かせることにします。
左辺と右辺の皿を並べ、どちらも同じ数になることを
視覚的に捉えられるようにすることで、
xがどのような数になるか考えることができるようになります。
時間はかかりますが、移項など式の変形をするより、
こちらのほうが疲れにくく、わかりやすいようです。
どうして掛け算しないといけないの?
「半分にしたものを2倍すると元通りになる」
なんて説明しても、全く理解できないようです。
$$なので、やはり\frac{1}{2}xを絵にし、$$2つ足し合わせることでxとなることを視覚的に捉えることで、
xが表す数を考えさせることにしました。
どうも、掛け算や割り算が表す意味を理解しにくいので、
できるだけ足し算と引き算だけで表せるように工夫しております。
例
- 左側にxを4等分したうち3つ分のみ残し、残りは消す。
- 右側は1を3つ並べる。
- 分母の数(4)だけ、同じ〇を用意する。
- 左側の数、右側の数をそれぞれ足し合わせる。
- 足し合わせて導かれた方程式(3x=12)について、xに当てはまる数を考える。
数学が苦手な中学生の頭を悩ませる方程式ですが、
このように絵を使って操作をさせることで、
「数式の変形を何のために行うのか」
「どのように行えばよいのか」
ということが捉えやすくなるようです。
時間はかかってしまいますが、こんな調子で、
一つでも二つでも多くのことを理解できるように、
丁寧な支援を続けていきたいと思います!